DMM英会話の講師Taliesinから自然主義の日本文学を読んでいると聞いて、早速図書館へ足を運んだ。日本人でありながら、そう言ったたぐいの書物は恥ずかしながら読んだことがない。
司書にメモした自然主義の作家名を見せると案内してくれたのが文学全集のエリア。
そこにある著者の作品全集は、とっても大きくて、分厚い百科事典並みの重量級。
近視、遠視、ちょっと乱視おまけに飛蚊症の私にとって、本を持ちあげて顔に近づけて裸眼で読むのが、一番楽な読書方法。
だから文庫本あたりが読みやすいのだ。
島崎藤村の「破戒」なら、文庫本があると、持ってきてくれた。
これに決めた。決めるしかない。分厚い本で腕力つけながらの読書はごめん被る。
とは言え、日本文学を読む自信がない。賞賛されている本でも、どこがおもしろいのか、なぜ 人が読みたがるのか不思議に思う本にも出合う。理解力か集中力が足らないからなのか。
たいていは、インスピレーションで本を選ぶ。題名だったり、表紙だったり、数冊選んでもすべては完読しない。なかなか本の中に入っていけない時は放棄する。
Depending on the cover,title and how I feel, I choose books at the liblary.
そんな私だから、島村藤村ワールドに入っていけない場合を想定して渡辺淳一の本も一緒に借りた。
naturalism against erotism
自然主義の小説と性愛が描かれた小説 その2冊を交互に読み進めた。両方とも「はかい」に共通していることに気が付いた。Taliesinに「破戒」のEnglish titleは The Broken Commandment とTaliから聞いた。
それでやっと 漢字に気が付いた。破壊ではなかった。
この小説の戒とは、主人公丑松は父からの強い教訓 差別される身分を隠して生きること。生きるためにその教訓にしたがってきたが、ついに、隠しきれなくなり、追い込まれる。
一生懸命学業に勤しみ、教師として、生徒に愛情を注いできた青年の葛藤。生まれを暴露することで、周りの目はどう変わるのか。彼にとっては計り知れない恐怖だ。最後に彼は戒律を打ち破った。
一方、失楽園と言えば、真っ先に不倫、エロスが頭に浮かぶ。まったく破戒とは、正反対の小説のようだが、こちらも壊されていく。婚姻という戒律を破り、許されない愛が満たされる一方、夫婦、親子関係が崩れていく。仕事も失う。そして二人の愛もいずれは壊れてしまうことを恐れ死を選ぶ。
They had to committed double suicide .
まさか、たまたま同時進行で読んだ、まったくジャンルの違う2冊に共通していたとは驚く。
I could make up a similar point of interest in both books.
もうひとつの共通点は 後悔をしない人生を選択したこと。
これには共感する。失敗はするけど、後悔はしたくない。反省はするけど、今のところ後悔はしていない。
2冊読み終えて、Taliesinに感想を述べ、英文にしてもらった(赤枠内)日本文学を読むきっかけを与えてくれた セルビア人Taliに感謝します。