たまたま、この2冊を続けて読んだ。”サヨナライツカ”は、衝撃が強すぎて”燃える秋”の内容が思い出せなかったほど。
図書館に返却する前に気が付いた。この小説似てる。まず、”燃える秋” 亜希は、父親ほどの年の離れた男との愛玩的な関係を断つため、ペルシャ絨毯が縁で出合った好青年と付き合いはじめる。
その好青年からプロポーズされ一度は承諾し一緒に帰国するつもりだったが、最後の最後に拒否し、イランに残る決心をする。
ふたりが愛するペルシャ絨毯への思いが、芯の部分で異なっていたから。
異なっていても、結婚し生活に支障もない人もいれば、それがしこりになる場合もある。
私の結婚生活にも、そのしこりがはじめからあったのだと思う。そのしこりがどうしようもなく、我慢できなくなり離婚に至ったのかもしれない。
聡明な亜希は、結婚前に正しい決断をした。
一方、”サヨナライツカ”のトウコは、かなり年上の大富豪の夫から突然三行半を突き付けられ、その元夫を見返すために、婚約者のいる見栄えのいい好青年に近づく。
好青年の方も、結婚前の最後の異国でのアバンチュールを楽しむのもいいかと安易に考え、結婚式までの4カ月間をトウコと過ごした。
しかし、出会うべき人と出会ってしまったのだ。結局、純粋に結婚を待ち焦がれている婚約者とのはざまで苦しむも、好青年はトウコが大人しく、去ってくれるのを待つしかなかった。
話しは25年後に飛ぶ。
トウコの手紙、それを銀行の貸金庫にへ、その手紙に会うために足蹴に通う元好青年に涙が。。。
このふたりは芯の部分に同じものを持っているんだなぁーきっと。
結婚する相手にいろいろと条件を持ち出すけれど、結局は心の奥の奥に同じものを持っているかいないかだと思う。
そういう相手に巡りあえたら幸せだろうなぁ。それを気付ける人にとっては。